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根室ご当地グルメ

 旅先での楽しみの一つに『ご当地の味』があります。山の幸、海の幸、高級食材からいわゆるB級グルメと言われるメニュー。
 根室のご当地グルメをご紹介します。

ハナサキガニ

ハナサキガニ  ハナサキガニは『ヤドカリ下目・タラバガニ科』とヤドカリの仲間に分類され、タラバガニとは近縁種です。主に食用として漁獲されています。
 分布範囲はベーリング海からオホーツク海沿岸・サハリン・千島列島などで、北海道では納沙布岬から襟裳岬付近の太平洋側と、根室半島のオホーツク海側に分布していますが、漁獲の中心は納沙布岬周辺海域です。分布する水深は200メートル程度までと、タラバガニと比べて浅い場所になっています。
 名前の由来は地名の「花咲」からきているとの説の他、花が咲いたように真っ赤に茹で上がるから、という説もあるようです。
 ハナサキガニはトゲで守られています。タラバガニなどと比べてトゲが鋭いために、油断をすると手に刺さってしまうこともあります。ですから慣れない方は軍手をはめて調理をしたり、包丁で殻を切って食べやすくすることをおススメします。
 身に油分が多く味が濃厚で、いわゆる食べ放題など大量に食べるには向かないと言われます。かにミソも濃厚です。塩茹で、塩焼きなどが一般的ですが、根室では刺身や天ぷらなども食べられています。ほぐした身を炊き込みご飯に混ぜたカニ飯、脚のぶつ切りを味噌汁に入れた「鉄砲汁」などもカニのダシが出て美味しい食べ方の一つです。
 更にメスにあるカニの子は珍味とされています。内子は卵巣のことですが濃厚な味で、カニの身やミソと和えて一緒に食べたり、塩味を付けるのが美味しいです。外子は卵でプチプチとした食感で、時期によって色が違ってきます。産卵期間近には黒っぽくなります。醤油漬けにしたり、酢醤油でいただくと美味です。
 漁期は釧路沿岸で3月から7月、地元根室半島周辺では7月から9月と他のカニに比べ漁期が短いのですが、旬の時期に、水揚げされたばかりの新鮮な茹でガニや焼きガニを味わっていただきたいです。
 根室市内には、ハナサキガニの輸入・加工・卸売・販売等関わっている会社は多く、残念ながらその全てをご紹介することは出来ません。ご自分で探していただくか、あとは9月1週目の週末には『根室かにまつり』が根室市海岸町の特設会場で開催され、真っ赤に茹で上がったハナサキガニがたくさん並びます。美味しいハナサキガニを味わいに来てください。

日本酒「北の勝」

北の勝  「北の勝」は根室市内の碓氷勝三郎商店が製造している日本酒です。碓氷勝三郎商店の創業は1887年(明治20年)で、120年以上の歴史がある根室市内有数の老舗です。
 道東地区では絶大な人気を誇り、全出荷量の8割は根室・釧路管内と言われるほどです。特に地元根室では日本酒と言えば北の勝であり、市内の小売店やスーパーの棚に陳列され、飲食店には間違いなく置いてあるはずです。
 「北の勝」と言えば、毎年1月中旬に発売される『搾りたて』を知っているという方もいるでしょう。最近は発売即完売という人気ぶりで、手に入れたことや口にしたことがブログの話題になるほどです。
 ですが地元の人が真っ先に思い浮かべるのは写真一番左にある『大海』という銘柄です。大海は佳撰クラスの普通酒(旧二級酒)で、お値段も手頃で気張らずに気軽に飲むのが似合うお酒です。
 大海は1.8リットル入った紙パックのものも売られています。暖色や黒っぽい箱が並んでいる中で、緑色と白基調の箱がよく目立ちます。冷蔵庫で冷やしやすい大きさと後始末の簡単さ、お値段のお得感から大人気だそうです。ただし道東の限定発売で他の地方への流通はほとんどないので、珍しさからお土産にすると喜ばれるのだそうです。この紙箱は内部がアルミ加工しているものに入れているわけではありません。袋に入った北の勝が箱に納められているということですから、横にして積み重ねたり、寝かせて保管しないで下さい。
 その隣の『鳳凰』は大海より少し上の上撰クラス(旧一級酒)で、こちらは贈答用に使う人が多いようです。
 他にも季節限定で『吟醸酒』や『純米酒』など発売されていて、日本酒好きのファンが多いのですが、中でも北の勝の中で最高級クラスの『大吟醸』は特に人気が高く、すぐ完売してしまうのだそうです。
 近年は北海道内で知名度が上がっており、すっきりとした飲み口が魚介類によく合うと居酒屋などで人気があるということです。またネットの通販などでも見かける機会が増えました。うれしい話ですね。
 なお碓氷勝三郎商店では小売りやネット通販など直接の販売は一切行っておりませんので、酒類販売店・スーパーや食品小売店等からお買い求め下さい。
 また市内常盤町に歴史を感じさせる倉庫がありますが、見学などは行っていないということです。

エスカロップ

ニューモンブランのエスカロップ どりあんのエスカロップ 薔薇のエスカロップ
 根室は「B級グルメが多い」や「不思議なメニューが豊富」と言われますが、その中でも『エスカロップ』は高い人気があります。ここ数年で急に知られるようになったご当地グルメ『エスカロップ』をご紹介します。
 別海の網元だった鈴木和彦氏が昭和32年、根室に喫茶店『モンブラン』を開店したことが始まりでした。鈴木氏は新しいメニューを開発すべく昭和38年に横浜のレストランから古村欣也氏をシェフとして迎え入れました。
 その時に古村氏が『エスカロッピニー』(仔牛肉のカツレツを使用した料理、イタリア語)というメニューを持ってきました。この『エスカロッピニー』は仔牛の肉やマッシュルームなどを使用したメニューだったようです。
 しかし当時の根室では仔牛肉やマッシュルームなどは手に入れるのが難しく、手に入れやすい材料を使い、名前も『エスカロップ』(肉や魚の薄切り、フランス語)になりました。これがエスカロップの始まりだと言われています。
 その後『モンブラン』は昭和40年に閉店してしまうのですが、モンブランで修行していた料理人たちが独立し『ニューモンブラン』『どりあん』『薔薇』を開店させました。
 「早く食べられて、ある程度ボリュームのあるメニュー」と漁師たちに喜ばれ、3店で人気メニューとなったエスカロップは更に各飲食店へと広がっていき、現在では根室市内でごく当たり前に見られるメニューとなりました。
 エスカロップのおおまかな特徴としては、みじん切りのタケノコが入ったバターライスの上に、豚の薄切り肉のカツ(トンカツよりは薄い)があり、上からドミグラスソースがかけられます。付け合わせとして野菜サラダやマッシュポテトなどが添えられます。しかしメニューとして厳密な決まり事はないようです。
 最近では肉の苦手な方用にエビフライを使った『エビエスカ』を出すお店もあり、今でも少しずつ進化しているようです。
 その昔には、現在のエスカロップの他にもう一つのエスカロップというものがあったそうです。バターライスがケチャップライスになるメニューで、バターライスのものを「白エスカ」、ケチャップライスのメニューは「赤エスカ」と呼ばれたようです。現在では白エスカが主流で、赤エスカを提供する店は見られなくなってしまいました。
 バターライスとトンカツ、そしてデミグラスソースと聞くと「くどい」イメージを持たれがちですが、実際に食べてみると絶妙のバランスで「くどさ」より「コク」が際だちます。
 「エスカロップは根室人のソウルフード」と言われることもあります。ふとした時に無性に食べたくなるという人は多く、この絶妙のバランスがそうさせるのかもしれません。  市内の食事処・喫茶店等メニューに載っているところは多いですから、残念ながら提供している全てのお店を紹介するのは難しいので、入ったお店で『エスカロップありますか』と聞いてみてください。
(※写真は左から『ニューモンブラン』『どりあん』のエスカロップ、『薔薇』のミックスエスカです)

スタミナライス

ニューかおりのスタミナライス  市内の多くの店で提供されていながら根室以外では見かけることのほとんどないご当地メニューに、もう一つ『スタミナライス』があります。
 昭和38年、根室港近くにあった喫茶『香』で、常連だった地元の漁師から「気軽に食べられてスタミナのつくものを」というリクエストで作られたのが『スタミナライス』なのだそうです。
 その後『香』は閉店しましたが、根室商工会館の1階に店を構える『ニューかおり』が後を受けて作り続けてきました。根室市民にとっては「昔から慣れ親しんだ味」の一つです。
 メニューの大まかな特徴としては、ふつうの白飯の上にトンカツ、その上に中華風の味付けをした野菜炒めを重ね、一番上に目玉焼きがのっています。この目玉焼きも、お店によっては半熟だったり堅焼きだったり、生卵を割ってそのまま、というお店もあります。
 この卵の焼き具合を選べるお店もありますので、頼む際にお店の方に尋ねて下さい。また、肉の苦手な方用に『エビスタミナ』も用意されている店もありますので、自分の好みの味でお楽しみいただきたいです。
 この「慣れ親しんだ味」が数年前に全国放送のテレビ番組で紹介され、他の地方で見かけないメニューとして突然有名になりました。番組内では概ね好評だったようですが、逆に根室市民の方がびっくりしました。
 知名度はエスカロップに届きませんが「根室におもしろいメニューがある」「根室に来たら食べてみよう」というメニューになりつつあるようです。
 食べてみると見た目以上にボリュームがありますので、女性が頼む時には少しだけ覚悟が必要かもしれません。
 こちらも市内の食事処・ラーメン店・喫茶店等メニューに載っているところは多いですから、残念ながら提供している全てのお店を紹介するのは難しいので、お店に入ったら最初に『スタミナライス出来ますか』と尋ねてみて下さい。
(※写真は『ニューかおり』のスタミナライスです)

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