根室のフットパス
「フットパス」とは、『森林や田園地帯、古い街並みなど地域に昔からあるありのままの風景を楽しみながら歩くこと【Foot】ができる小径(こみち)【Path】』のことです。
発祥地のイギリスではフットパスが国土を網の目のように縫い、国民は積極的に歩くことを楽しんでいます。
日本においても近年は様々な地域で、各々の特徴を活かした魅力的なフットパスが整備されています。また健康志向から歩くことへの関心が高まり、フットパスは新しいレジャーの一つとして徐々に浸透してきています。
根室フットパスの始まり
根室フットパスは、地元の酪農家集団(AB-MOBIT)が自分たちの牧草地を歩いて感動した事をきっかけに『歩くことを楽しむ道』の整備を始めました。
ルートの設定、草刈り、標識の設置等々手探り状態で始まり、ついに2003年に『厚床パス』を開設しました。この厚床パスは北海道のみならず日本のフットパスの草分け的存在となりました。
現在根室には、AB-MOBITが開設した『厚床パス』『初田牛パス』『別当賀パス』の酪農地帯の3ルート、そして落石マリンビジョン協議会が開設した『浜松パス』『おちいし岬パス』の落石シーサイドウェイ2ルートの5つのフットパスルートが完成しています。
フットパスを楽しむためには、まず専用のマップ(一部200円)を購入し、地図を参照しながら無理のないペースで自由にお楽しみ下さい。
フットパスのマナー
決められた事を守り、楽しいフットパスウォークを心がけましょう。
●持ってきたごみは持ち帰ること。
●野生の動植物を荒らさないようにすること。
●開けたゲートは必ず閉めること。
●フットパスと指定されたコース以外は歩かないこと。
●家畜を脅かしたり、作物を荒らしたりしないこと。
●山野火災防止のため火気の取り扱いに注意すること。
●地域住民の生活の迷惑となるような行動はしないこと。
●気象条件の変化、野生動物に十分注意すること。
コース紹介
厚床パス(10.5㎞)
放牧された牛を眺めながら、広大な牧草地を歩いて回るアップダウンの少ないコースです。
コースの途中で標津線跡、殖民軌道跡など開拓期が偲ばれる道や『物思いにふける丘』があるのはこのコースです。
疲れたら足を止め、思い切り深呼吸してみてはいかがでしょう。
〔ルート〕築拓キャンプ場(富岡牧場) ― 酪農喫茶(伊藤牧場) ― JR厚床駅
初田牛パス(13.5㎞)
農道を歩くコースです。タンチョウヅルが観察できるスポットや知床・国後島が見渡せるエリアがありバラエティに富んだコースです。
舗装された道路なのでサイクリングコースとしても楽しめます。
先を急いでいない方は、自転車を止めて別当賀川に降りてみませんか。優しく蛇行する別当賀川のせせらぎや、川辺の植生が楽しめます。ただし水遊びをする際には、安全等に十分注意をしてください。
〔ルート〕JR厚床駅 ― 村島牧場 ― 農産加工体験館・食多楽(小笠原牧場) ― JR初田牛駅
別当賀パス(18.5㎞)
海辺の牧草地を歩くコースです。波打ち際に放牧馬がおり、のどかな様子に心癒されます。
また足元に目をやると可愛らしい高山植物の花々が見られるところもあり、その可憐な様子には思わず表情もゆるみます。
アップダウンのあるコースなので、無理をせずゆっくりと歩いて回るのが良いでしょう。
〔ルート〕JR初田牛駅 ― チッチャラベツ ― 馬場牧場 ― JR別当賀駅
※ただし、現在地図が整備されて開放されているルートは
JR別当賀駅―馬場牧場(片道約5㎞)となっています。
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◆以上3つのコースのお問い合わせ先
酪農家集団AB-MOBIT(エービーモビット)事務局
〒086-0061 北海道根室市明郷101番地
有限会社 伊藤畜産内
TEL0153-26-2181 FAX 0153-26-2141
◆根室フットパスのサイト
http://www.nemuro-footpath.com/index.php
◆酪農家集団AB-MOBIT(エービーモビット)のサイト
http://www8.ocn.ne.jp/~abmobit/
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浜松パス(8.0㎞)
落石駅を出発し、最初は道路沿いを歩き、その後森を抜けて、太平洋を望みながら歩くルートになります。
足下には色とりどりの高山植物の花畑が広がります。
その後は太平洋を一望する見晴らしの良いコースとなり、コース終盤にはドラマ「北の国から」や「弟」のロケに使われた浜松海岸を経由し、落石駅へと向かいます。
〔ルート〕JR落石駅 ― ゴンゲン岬 ― 馬の放牧地 ― 窓岩 ― 凪屋食堂 ― JR落石駅
おちいし岬パス(10.4㎞)
落石漁港までの道は、途中から道道を歩くコースと、海岸沿いの『しおかぜロード』を歩くコースの2通りあります。
落石漁港から旧無線局を経て落石岬へと向かいます。落石岬には標柱や看板など何もありませんが、その飾り気のい素朴さが魅力的です。
その後、赤と白に塗られた可愛らしい落石岬灯台を回り、北海道指定天然記念物のサカイツツジ自生地やアカエゾマツ純林を抜け、旧無線局から落石駅へと戻ります。
〔ルート〕JR落石駅 ― 旧無線局 ― 落石岬 ― 落石岬灯台 ― 旧無線局 ― JR落石駅
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◆以上2つのコースのお問い合わせ先
落石地区マリンビジョン協議会
〒088-1781 根室市落石西395番地2先埋立地
TEL0153-27-2121 FAX 0153-27-2537
◆落石シーサイドウェイのサイト
http://www.nemuro-footpath.com/ochiishi/
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