根室野鳥観察舎(ハイド)
根室市は、日本で観察できる630種類の野鳥うち360種が見られ、ここ数年「野鳥の楽園」として知られるようになりました。中には道東や根室半島周辺でしか目にすることの出来ない野鳥もいるそうです。
根室市ではバードウォッチャーの方に根室の野鳥を楽しんでもらおうと、観察施設の充実として野鳥観察舎(ハイド)の設置に取り組み始めました。
野鳥観察舎(ハイド)とは野鳥を観察するための小屋のことです。
バードウォッチングが盛んなイギリス発祥の施設で、このハイドに入ることによって野鳥を脅かすことなく、また野鳥からも警戒されることなく、時には驚くほどの近さでその愛らしい姿を存分に味わうことが出来ます。
また雨や雪、冬の冷たい風を除けながら、腰を据えてゆっくりと観察することができるという点からも重宝されています。
野鳥に親しむ
野鳥の観察(バードウォッチング)はイギリスを中心としたヨーロッパが発祥で、探鳥を楽しみ、自然を尊び、できるだけ自然を守っていこうというのが基本姿勢です。
日本では1947年(昭和22年)4月10日に「バードデー(Bird Day)」が制定されました。その後1950年(昭和25年)5月には鳥類保護連絡協議会により愛鳥週間が設けられ、自然や野鳥の保護野鳥保護思想普及のための試みがなされています。
日本野鳥の会の会員は、設立当初の150人から、2009年には会員・サポーターを含め51,000人へと飛躍的に増加しています。また国内のバードウォッチング人口は100万人とも言われ、最もポピュラーな野外リクリエーションのひとつとなりました。
野鳥観察舎(ハイド)の設置
2011年、根室市と根室ワイズユースの会が春国岱の近くの東梅に設置したのが始まりです。その後根室市が明治公園、市民の森と設置を進めました。
そして納沙布岬灯台に隣接する形で納沙布ハイド、納沙布岬からオホーツク海側に向かって進んだ温根元地区に温根元チャシ・ハイドが完成しました。
また、酪農家集団AB-MOBITが別当賀フットパスコースの途中に泉ハイドを設置しています。
現在、根室市のハイドは6カ所となりました。
ハイド紹介
東梅ハイド
開場時間:常時オープン。
JR根室駅から車で約20分。
〔よく見られる野鳥〕
タンチョウ、オオハクチョウ、トビ、オオワシ、オジロワシ、コヨシキリ、ノビタキ、ヒドリガモ、オナガガモ、スズガモ等
明治公園ハイド
開場時間:06:00~17:00(3月~10月)、07:00~16:00(11月~2月)
JR根室駅から車で約5分。
〔よく見られる野鳥〕
キジバト、ベニマシコ、ノゴマ、ウグイス、アカゲラ、アオジ、カワラヒワ、キクイタダキ、ヒヨドリ、カッコウ、コムクドリ等。シロハヤブサが現れたこともあるそうです。
市民の森ハイド
開場時間:常時オープン
JR根室駅から車で約10分。
〔よく見られる野鳥〕
ハシブトガラ、シジュウカラ、ゴジュウカラ、シマエナガ、コゲラ、アカゲラ、シメ、センダイムシクイ、ベニマシコ、ミソサザイ、ミヤマカケス、クロジ等。
※地図はニ・ホ・ロ(北方四島交流センター)に合わせてあります。右側にニ・ホ・ロを見ながら400mほど進むと左側に「根室市民の森」の看板が見えて来ます。看板を左折すると駐車場です。
納沙布岬ハイド
開場時間:06:00~17:00(3月~10月)、07:00~16:00(11月~2月)
JR根室駅から車で約35分。
〔よく見られる野鳥〕
ウトウ、ケイマフリ、ウミバト、ウミスズメ、コウミスズメ、ウミガラス、ハシブトウミガラス、シノリガモ、クロガモ、コオリガモ等(アザラシ、ラッコ、クジラ類も見られます)
温根元チャシ・ハイド
開場時間:常時オープン
JR根室駅から車で約45分。
〔よく見られる野鳥〕
ウミウ、ヒメウ、アカエイツブリ、クロガモ、ウミネコ、ノビタキ、アオジ、オオジュリン、ウミアイサ、キョウジョシギ、シロカモメ、ワシカモメ、アオジ等。
別当賀泉ハイド
開場時間:別当賀パス
JR根室駅から別当賀駅へ車で約40分、その後徒歩で約4時間(往復)
〔よく見られる野鳥〕
オオワシ、オジロワシ、トビ、ノゴマ、ウグイス、ノビタキ、オオジンガ、シマセンニュウ、エゾセンニュウ等。
※地図はJR別当賀駅に合わせてあります。別当賀駅からハイドまでは徒歩のみです。歩く場合は明郷☆伊藤牧場(0153-26-2181)まで連絡して下さい。(ゲートの鍵、ルートマップ(200円)が必要となります)
花咲港車石ハイド
開場時間:06:00~17:00(3月~10月)、07:00~14:00(11月~2月)
〔よく見られる野鳥〕
ウミバト、ケイマフリ、コウミスズメ、エトロフウミスズメ等。